終の住処/リニアハウス０７

for：住宅
at：京都府
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「ふるさとの風景」
大阪茨木市から京都亀岡市に抜ける道には豊かな自然と歴史がある。山の斜面を利用した棚田や段々畑がたくさんあり、陽光に照らされストライプ模様となるこの風景は見るものに感動を与える。「この風景を建築にしたい」と思った。


「この地で畑を耕して暮らしたい。そして独立した子供たち、孫たちのふるさとにしたい」そんな住み手の思いから計画はスタートした。

敷地を周囲を歩く、上の道から敷地を覗いた時にひとつの大きな屋根であるべきだと思った。それは以前この場所に茅葺の家が建っていたキオクからかもしれないが？

その大きな屋根に包まれて線上にプランが生まれた。段々畑を耕すように奥から土間空間、居住空間そして縁側空間をワンルームとして地勢に対して垂直にリニアに設ける。大きく出た軒先によって向かいの里山の風景が線状に切り取られ、どこにいても手に入れられることが可能になった時、風景が建築になると考えたのである。